本官報では、労働者の治療と就業の両立支援指針が新たに策定され、医薬品の検定基準と手数料が改定されました。 日本語教育機関の指定見直しや、多数の有形文化財の登録、海外美術品の保護指定も行われています。 船舶気象通報規程も改正され、気象情報の提供体制が更新されるなど、国民生活や企業活動に多岐にわたる影響があります。
- [1] 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
- [2] 人事院規則一六—四(補償及び福祉事業の実施)の一部を改正する人事院規則
- [3] 治療と就業の両立支援指針
- [4] 生物学的製剤基準の一部を改正する件
- [5] 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第四十三条第一項の規定に基づき検定を要するものとして厚生労働大臣の指定する医薬品等の一部を改正する件
- [6] 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件の一部を改正する件
- [7] 文化財を登録有形文化財に登録する件
- [8] 文化財保護法第五十九条第三項に基づき登録有形文化財の登録を抹消する件
- [9] 登録有形文化財の名称を変更する件
- [10] 強制執行、仮差押え及び仮処分をすることができない海外の美術品等を指定する件
- [11] 船舶気象通報規程等の一部を改正する告示
[1] 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
【概要】
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則(昭和四十一年労働省令第二十三号)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報1ページ(厚生労働省令第十三号)
【変更点】
第十五条(権限の委任)において、法第二十七条の三第四項に規定する厚生労働大臣の権限が都道府県労働局長に委任される項目が新設されました。これにより、治療と就業の両立支援に関する厚生労働大臣の権限の一部が都道府県労働局長に委任されることになります。
【生活への影響・ポイント】
治療と就業の両立支援に関する行政手続きが地域レベルでより迅速かつ柔軟に行われるようになり、労働者が疾病を抱えながら働き続けるための支援が強化される可能性があります。
[2] 人事院規則一六—四(補償及び福祉事業の実施)の一部を改正する人事院規則
【概要】
人事院規則一六—四(補償及び福祉事業の実施)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報2ページ(人事院規則一六—四—三〇)
【変更点】
第三十条(人事院への報告)において、実施機関が人事院に報告する事項が「災害補償報告書、福祉事業報告書及び特別給付金支給報告書により」と具体化されました。改正前は「人事院が定めるもの」とされていました。また、別表「人事管理文書の保存期間及び保存期間が満了したときの措置」の九災害補償の項目で、規則一六—四(補償及び福祉事業の実施)の項の「人事管理文書の例」が「第三十条第一項の災害補償報告書、福祉事業報告書、特別給付金支給報告書」と具体化されました。保存期間は「三年」で変更はありません。
【生活への影響・ポイント】
国家公務員の災害補償及び福祉事業に関する報告様式が具体的に指定され、文書管理の透明性が向上します。これにより、補償及び福祉事業の実施状況の把握がより正確かつ効率的に行われることが期待されます。
[3] 治療と就業の両立支援指針
【概要】
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律第27条の3第2項の規定に基づき、治療と就業の両立支援指針が新たに策定されました。令和8年4月1日から適用されます。
【根拠法令・ソース】
官報3ページ(厚生労働省告示第二十八号)
【変更点】
新たに「治療と就業の両立支援指針」が策定されました。この指針は、事業主が治療を受ける労働者の治療と就業の両立を支援するための措置に関し、その適切かつ有効な実施を図るために必要な事項を定めています。具体的には、安全と健康の確保、労働者本人の取組、労働者本人の申出、措置等の検討と実施、治療と就業の両立支援の特徴を踏まえた対応、個別事例の特性に応じた配慮、対象者・対応方法等の明確化、個人情報の保護、関係者間の連携の重要性、環境整備(基本方針の表明、研修、相談窓口、制度・体制整備)などが含まれます。
【生活への影響・ポイント】
企業は、疾病を抱える労働者が治療と仕事を両立できるよう、体制整備や環境整備、情報共有、個人情報保護、相談窓口の明確化、休暇制度・勤務制度の整備など、具体的な支援措置を講じることが求められます。これにより、労働者の健康確保、就業継続、人材の定着、生産性向上、組織の活性化、社会的責任の実現、ワーク・ライフ・バランスの実現に寄与することが期待されます。
[4] 生物学的製剤基準の一部を改正する件
【概要】
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第42条第1項の規定に基づき、生物学的製剤基準(平成十六年厚生労働省告示第百五十五号)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報7ページ(厚生労働省告示第二十九号)
【変更点】
ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリンの項目において、「3 小分製品の試験」の項目が削除され、新たに「3.1 pH試験」が設けられました。pH試験は一般試験法のpH測定法を準用し、3.9~4.4でなければならないと規定されました。「4 有効期間」は「2年」で変更ありません。
【生活への影響・ポイント】
生物学的製剤の品質管理基準が更新され、特にポリエチレングリコール処理人免疫グロブリンの試験項目が変更・追加されました。これにより、製薬企業は新たな試験基準への対応が必要となり、品質管理の厳格化が図られます。
[5] 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第四十三条第一項の規定に基づき検定を要するものとして厚生労働大臣の指定する医薬品等の一部を改正する件
【概要】
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第43条第1項の規定に基づき、検定を要する医薬品等(昭和三十八年厚生省告示第二百七十九号)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報8ページ(厚生労働省告示第三十号)
【変更点】
インフルエンザHAワクチン、乾燥弱毒生水痘ワクチン、精製ツベルクリン(一般診断用)、乾燥BCG膀胱内用(日本株)、乾燥BCGワクチン、人免疫グロブリン、乾燥イオン交換樹脂処理人免疫グロブリン、乾燥抗D (Rho) 人免疫グロブリン、抗破傷風人免疫グロブリン、乾燥抗破傷風人免疫グロブリン、ポリエチレングリコール処理抗破傷風人免疫グロブリンの各検定手数料が増額され、一部製剤では試験品の数量や検定基準の参照条項が変更されました。例えば、インフルエンザHAワクチンの手数料は382,800円から387,100円に、卵中和試験法を用いる場合は543,100円から547,400円に増額されました。また、試験品の数量も多くの製剤で変更があります。
【生活への影響・ポイント】
生物学的製剤の検定手数料が全体的に増額され、一部製剤では試験品の数量や検定基準の参照条項が変更されました。これにより、製薬企業は検定コストの増加と、新たな試験基準への対応が必要となります。最終的に、これらのコストは医薬品の価格に影響を与える可能性があります。
[6] 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件の一部を改正する件
【概要】
出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件(平成2年法務省告示第145号)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報15ページ(法務省告示第十三号)
【変更点】
留学の在留資格に係る日本語教育機関の指定が大幅に見直され、多数の機関が削除され、一部機関が追加・名称変更されました。例えば、ICA国際会話学院 新越谷校、TSUKUBA HERITAGE JAPANESE SCHOOLなどが削除され、ICA国際会話学院 越谷校などが追加されました。
【生活への影響・ポイント】
日本語教育機関の指定見直しにより、留学生の受け入れ体制に影響が出る可能性があります。留学生は、指定された機関の中から留学先を選択する必要があるため、選択肢の変更や手続きの確認が必要となる場合があります。
[7] 文化財を登録有形文化財に登録する件
【概要】
文化財保護法第57条第1項の規定に基づき、多数の有形文化財が文化財登録原簿に新たに登録されました。
【根拠法令・ソース】
官報19ページ(文部科学省告示第九号)
【変更点】
鉛温泉藤三旅館本館、阿部家住宅(遠入)主屋、旧石巻市大街道浄水場事務所、大潟村公民館、林泉寺本堂、旧茂木佐平治家住宅金宝殿本社、樫尾俊雄発明記念館(旧樫尾家住宅主屋)、国際基督教大学本館、日野市立中央図書館、旧金石警察署庁舎、清水家住宅主屋、山梨中央銀行(旧名取家住宅)茶室水月、秋山家住宅(菊谷坊)主屋、旧上田家住宅主屋、願氣神社本殿、旧銭湯玉の湯、衣笠山の家(小林家住宅)主屋、藤井絞店舗兼主屋、嵯峨野観光鉄道亀山隧道、伊東家住宅主屋、旧河村家住宅(芸術寺院自然寺)主屋、旧神田家住宅主屋、中谷家住宅主屋、和泉市久保惣記念美術館茶室西蔵、高橋家住宅書斎及び渡り廊下、田中家住宅主屋、旧尾上家住宅(小倉屋)主屋、稲見酒造店舗兼主屋、旧斎藤家住宅主屋(千鳥屋宗家薬師山山荘)、梶間家住宅主屋、梶間家住宅隣屋敷主屋、旧和田家住宅(松井家住宅)店舗兼主屋、善行寺本堂、榎家住宅主屋、養源寺本堂、久代家住宅主屋、旧吉田村尋常高等小学校講堂(吉田町生涯学習交流館)、村井家住宅主屋(旧市村郵便局)、岡藤家住宅主屋、大正寺積翠庵茶室、清恵庵、旧親和銀行本店本館、SEED1931(旧諫早銀行本店)、木村家住宅主屋、内藤家住宅主屋、佐伯家住宅主屋、大麻家住宅主屋(旧木葉郵便局)など、多数の建造物や構造物が登録されました。
【生活への影響・ポイント】
多数の歴史的建造物が新たに登録有形文化財として保護されることになり、これらの文化財の保存・活用が促進されます。これにより、地域の歴史的景観や文化遺産の継承が強化され、観光振興にも寄与する可能性があります。
[8] 文化財保護法第五十九条第三項に基づき登録有形文化財の登録を抹消する件
【概要】
文化財保護法第59条第3項の規定に基づき、登録有形文化財の登録が抹消されました。
【根拠法令・ソース】
官報23ページ(文部科学省告示第十号)
【変更点】
細井家住宅持仏堂、細井家住宅西の蔵、細井家住宅蔵座敷、細井家住宅郵便局舎、秋山家住宅主屋、秋山家住宅土蔵、竹山家住宅主屋、吉野家住宅主屋、吉野家住宅離れ、吉野家住宅新座敷、吉野家住宅庭門及び塀、吉野家住宅土蔵、JR多度津工場倉庫四号の登録が抹消されました。
【生活への影響・ポイント】
これらの文化財は、登録有形文化財としての保護が終了します。抹消理由が明記されていないため、今後の取り扱いについては別途確認が必要ですが、文化財としての法的保護がなくなることで、その保存や活用の方針が変更される可能性があります。
[9] 登録有形文化財の名称を変更する件
【概要】
文化財保護法第57条第1項の規定に基づき、登録有形文化財の名称が変更されました。
【根拠法令・ソース】
官報23ページ(文部科学省告示第十一号)
【変更点】
旧長濱検疫所一号停留所(厚生労働省横浜検疫所検疫資料館)の名称が「旧長濱検疫所一号停留所」に変更されました。
【生活への影響・ポイント】
登録有形文化財の公式名称が更新されます。これにより、文化財の識別や情報伝達がより正確になります。
[10] 強制執行、仮差押え及び仮処分をすることができない海外の美術品等を指定する件
【概要】
海外の美術品等の我が国における公開の促進に関する法律第3条第1項の規定に基づき、強制執行、仮差押え及び仮処分をすることができない海外の美術品等が指定されました。
【根拠法令・ソース】
官報24ページ(文部科学省告示第十二号)
【変更点】
水葵に鴛鴦(千葉市美術館、令和8年1月17日~3月1日)、紫陽花に川蝉(山口県立萩美術館・浦上記念館、令和8年4月18日~5月31日)、その他多数の美術品が指定されました。これらの美術品は、指定された期間中、強制執行、仮差押え及び仮処分から保護されます。
【生活への影響・ポイント】
指定された美術品は、指定期間中、強制執行、仮差押え、仮処分から保護されるため、日本での公開が促進されます。これにより、国民は貴重な海外美術品を鑑賞する機会が増え、文化交流が活発化することが期待されます。
[11] 船舶気象通報規程等の一部を改正する告示
【概要】
船舶気象通報規程(昭和29年海上保安庁告示第1号)の一部が改正されました。
【根拠法令・ソース】
官報30ページ(海上保安庁告示第六号)
【変更点】
電子メールによる気象通報に使用するインターネット・ホームページアドレスに「https://www7.kaiho.mlit.go.jp/micsmail/reg/touroku.html」が追加されました。また、別表において、濤波岐埼灯台、金華山灯台、龍飛埼灯台、神威岬灯台の観測種目、電話番号、インターネット・ホームページアドレスが変更されました。特に、龍飛埼灯台と神威岬灯台では観測種目に「波高」が追加されています。小樽船舶通航信号所に関する告示及び塩釜船舶通航信号所に関する告示も一部改正され、観測地点や観測種目が変更されました。
【生活への影響・ポイント】
船舶気象通報規程の改正により、電子メールによる気象通報の登録用アドレスが追加され、一部の灯台では観測種目に「波高」が追加されるなど、船舶利用者は最新の気象情報にアクセスしやすくなります。一方で、情報源の確認や新しいアドレスへの対応が必要となります。


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