オンライン診療受診施設と薬局の連携強化および歯科医師の研修要件見直し(令和8年1月28日 官報第1635号より)

医療提供体制の効率化とデジタル社会への対応を目的とした重要な改正が公布されました。主な内容は、学校教育法改正に伴う大学の定員変更手続きの簡素化、歯科医師の専門性確保に向けた研修要件の整備、そしてオンライン診療受診施設と保険薬局の連携に関する新たな基準の策定です。特に、離島やへき地におけるオンライン診療の利便性向上と、薬局の適正な運営を両立させるための「掲示事項」の改正は、今後の地域医療に直接影響を与えるトピックとなっています。

[1] 学校教育法施行令の一部を改正する政令

【概要】

私立大学等の設置者が収容定員を変更する際の手続きを簡素化します。一定の条件を満たす収容定員の増加について、従来の文部科学大臣による「認可事項」から「届出事項」へと改めます。

【根拠法令・ソース】

官報1、2ページ(政令第8号)

【変更点】

私立大学の学部等の収容定員の総数を減少させる届出(減少変更)を行った後、7年以内に行われる、減少前の総数を超えない範囲での定員増加(増加変更)について、認可を不要とし、届出のみで可能とします。

【生活への影響・ポイント】

大学側が社会情勢や学生のニーズに合わせて、より迅速かつ柔軟に定員調整を行えるようになります。これにより、特定分野の定員確保がスムーズに進むことが期待されます。施行は令和8年4月1日です。

[2] 歯科医師法施行令及び医道審議会令の一部を改正する政令

【概要】

良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための「医療法等の一部を改正する法律」の施行に伴い、歯科医師の資質向上と所要の規定整備を行います。

【根拠法令・ソース】

官報1、2ページ(政令第7号)

【生活への影響・ポイント】

医療法等改正に伴う歯科医師の研修体制や審議会の運営規則が整理されました。患者側にとっては、より専門性の担保された歯科医療を受けられる体制の維持につながります。施行は令和8年4月1日です。

[3] 保険医療機関及び保険医療養担当規則等の一部改正(省令)

【概要】

保険医療機関の管理者が果たすべき責務を明確化し、地域の病院や診療所、福祉サービスとの連携を強化します。また、医師・歯科医師の臨床研修修了後の診療経験に関する要件を新設します。

【根拠法令・ソース】

官報3、4ページ(厚生労働省令第8号)

【変更点】

  • 管理者の責務として「地域の病院、診療所、薬剤師その他の従業者との連携」を明文化。
  • 健康保険法第70条の2第1項第2号に基づき、臨床研修修了者であって保険医として3年以上の診療経験(医師の場合は病院に限る)を持つこと等の要件を規定。

【生活への影響・ポイント】

かかりつけ医機能の強化や、地域包括ケアシステムの推進を法的に裏付ける内容です。病院と介護施設、薬局がより緊密に連携することが義務付けられ、患者の継続的なケアが向上します。

[4] オンライン診療受診施設と保険薬局の構造・経営の分離

【概要】

オンライン診療を受診するための施設と、薬局が不適切に一体化することを防ぐためのルールを設けます。一方で、へき地など特定の条件下では例外を認め、住民の利便性を確保します。

【根拠法令・ソース】

官報4、5ページ(厚生労働省令第8号、同告示第15号)

【変更点】

  • 薬局がオンライン診療受診施設と「一体的な構造」や「一体的な経営」を行うことを原則禁止。
  • 特定の薬局へ誘導する対償として金品を供与することを禁止。
  • 特例:医療計画において「へき地」に所在し、厚生労働大臣が定める要件を満たす場合は、一体的な設置を認める。

【生活への影響・ポイント】

オンライン診療の普及に伴い、特定のクリニックと薬局が癒着して患者の選択肢を奪うことを防止します。同時に、薬局が少ない過疎地ではオンライン診療の窓口と薬局が近くにあることが許可されるため、通院困難な方々の利便性が守られます。施行・適用は令和8年4月1日です。

[5] 電子決済等代行業者(株式会社ベイルド)の登録失効

【概要】

銀行法に基づき、株式会社ベイルドの電子決済等代行業の登録が失効したことを報告します。

【根拠法令・ソース】

官報5ページ(金融庁告示第1号)

【生活への影響・ポイント】

登録失効日は令和7年10月8日です。当該業者のサービスを利用していた個人や法人は、現在のサービス状況や資産の安全性について確認が必要です。

[6] 埼玉県行田市と鴻巣市の境界変更

【概要】

地方自治法に基づき、行田市と鴻巣市の境界を変更します。両市間での区域の編入が行われます。

【根拠法令・ソース】

官報5ページ(総務省告示第34号)

【生活への影響・ポイント】

対象区域(鴻巣市広田の一部、行田市大字野の一部など)に住む住民や土地所有者は、行政サービスや管轄する市役所が変更されます。令和8年2月1日より効力を生じます。

[7] 高知県衛生用紙製造業の最低工賃改正

【概要】

家内労働法に基づき、高知県内でティッシュペーパー等の包装業務に従事する家内労働者の最低工賃を改定します。

【根拠法令・ソース】

官報9ページ(高知労働局最低工賃公示第1号)

【変更点】

ティッシュペーパーのポケット用(4パック:2円50銭、20パック:4円50銭など)の最低工賃が定められました。

【生活への影響・ポイント】

高知県内で内職として衛生用紙の包装を行っている方々の賃金下限が保証されます。効力発生日は令和8年3月1日です。

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