令和8年1月26日の官報号外では、相続登記義務化を実務面で支えるための戸籍法施行規則の改正、およびマイナ保険証利用環境を整える健康保険法施行規則等の改正が公布されました。また、国政選挙における各政党の選定手続き異動が網羅的に告示されています。
[1] 相続登記義務化への対応:戸籍情報の「登記事務利用」範囲を拡大
【概要】
不動産登記法の改正(相続登記の義務化および所有不動産記録証明書制度の新設)に伴い、法務省が戸籍情報を直接確認できる事務の範囲を広げ、国民の書類提出負担を軽減するための改正が行われました。
【根拠法令・ソース】
官報1〜2ページ(法務省令第3号:戸籍法施行規則の一部を改正する省令)
【変更点】
別表第五(行政機関が利用できる戸籍情報の範囲)に以下の事務が追加されました。
- 不動産登記法第76条の3第1項:相続人である旨の申出に係る事実の確認に関する事務
- 不動産登記法第119条の2第1項・2項:所有不動産記録証明書の交付請求に係る審査に関する事務
【生活への影響・ポイント】
相続人が法務局に対して「自分が相続人である」と申し出る際や、亡くなった方の不動産一覧(証明書)を請求する際、法務局側で戸籍情報を確認できる体制が整います。これにより、利用者が戸籍謄本を何度も取得して提出する手間が省けるようになります。施行は令和8年2月2日からです。
[2] 健康保険「資格情報通知書」の注意義務化と特定疾病申請のデジタルトランスフォーメーション
【概要】
マイナンバーカードと健康保険証の一体化運用を加速させるため、マイナ保険証を持たない層へ交付される「資格情報通知書」の運用方法、および難病等の特定疾病に係る受給手続きの簡略化が決定しました。
【根拠法令・ソース】
官報2〜10ページ(厚生労働省令第7号:健康保険法施行規則等の一部を改正する省令)
【変更点】
- 資格情報通知書の明示:被保険者に対し、通知書だけでは資格確認ができない場合があることを通知事項として追加(マイナ保険証の利用を原則とする運用の徹底)。
- 特定疾病(人工透析等)の手続き:申請時にマイナンバー等で確認が取れる場合、従来の「特定疾病療養受領証」等の提出を不要とし、電子的な確認に切り替える規定が整備されました。
【生活への影響・ポイント】
人工透析や血友病などの継続的な治療が必要な患者の方は、今後の申請や更新において、紙の書類提出が省略できるなど手続きが簡便になります。一方で、マイナ保険証への移行に伴う「資格情報通知書」はあくまで補助的な位置付けであることが明確化されました。
[3] 衆議院議員選挙に向けた「政党選定手続き・略称」の最新異動告示
【概要】
次期衆議院議員選挙の執行に向け、小選挙区および比例代表選挙において、各政党(日本維新の会、日本共産党、日本保守党等)の候補者選定を行う機関の所在地や選定方法、投票用略称の最新情報が告示されました。
【根拠法令・ソース】
特別号外第5号 1〜4ページ(総務省告示第28〜31号、中央選挙管理会告示第8〜9号)
【変更点】
各政治団体より、令和8年1月23日付で以下の異動が届け出られました。
- 日本維新の会:候補者選定に係る「常任幹事会」の所在地変更等。
- 日本保守党:比例代表選出議員の選定手続きに関する事項。
- 日本共産党:中央委員会による選定手続きの最新化。
- 参政党:役員および所在地情報の更新に伴う選定手続きの修正。
【生活への影響・ポイント】
選挙の際、どの機関が責任を持って候補者を選んでいるのか、また投票用紙に書く「略称」の法的根拠がどこにあるのかを示す公的な情報です。有権者が政党の組織変更や名称を確認するための重要な資料となります。

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