本日の官報では、障害者雇用の定着支援を強化するための「上級職場適応援助者(シニアジョブコーチ)」制度の創設と、それに伴う助成金単価の改定が大きな柱となっています。また、農林水産分野においても新市場創出やインフラ整備に向けた新たな補助金項目が追加されました。
障害者雇用の専門性を高める「上級職場適応援助者」の創設
障害者が職場に適応するための支援を行うジョブコーチ制度が拡充され、より高度な専門性を有する「上級職場適応援助者」が法的に位置づけられました。
【根拠法令】
官報1ページ、厚生労働省令第一号:障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
【変更点】
- 上級資格の定義:職場適応援助者のうち、厚生労働大臣が定める「基礎的研修」に加え「上級職場適応援助者養成研修」を修了し、訪問等による援助の実施に関し必要な相当程度の経験および能力を有すると機構が認める者を指します。
- 承認権限の拡大:これまで地域障害者職業センターの長等が行っていた援助計画の承認について、認定社会福祉法人等に所属する「上級職場適応援助者」も行えるようになります。
- 経過措置:施行の際、現に職場適応援助者である者は、改正後の規定による援助者とみなされますが、当分の間は「基礎的研修」の名称読み替え等の適用を受けることができます。
【ポイント】
現場でのリーダー的役割を担う「上級」資格が設けられたことで、民間事業所による支援計画の作成・承認がスムーズになり、障害者一人ひとりの特性に応じたより迅速なサポート体制が期待されます。
農林水産業における補助金交付規則の改正と対象事業の追加
補助金の執行適正化に基づき、新たな振興事業の追加と、取得財産の処分制限に関する区分が整理されました。
【根拠法令】
官報6ページ、農林水産省令第二号:農林畜水産業関係補助金等交付規則の一部を改正する省令
【変更点】
別表に以下の補助金項目が新設されました。
- 国産農林水産物新市場創出普及推進事業費補助金
- 漁業共済事業実施費補助金
- 農業農村整備事業費補助金
- 水産基盤整備事業費補助金
また、これらの補助金によって取得された財産の「処分制限期間」等についても、施設設備等の分類に応じた詳細な規定が適用されます。
【ポイント】
令和7年度予算に係る補助金等から適用されるため、次年度以降の新たな事業展開を見据えた法整備となっています。
障害者介助等助成金の支給額改定(令和8年4月適用)
「上級職場適応援助者」の導入に合わせ、事業主に支給される助成金の額が、援助の内容や時間に応じて細分化されました。
【根拠法令】
官報8ページ、厚生労働省告示第六号:障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則第十九条の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める障害者介助等助成金の額等の一部を改正する告示
【変更点】
法人が職場適応援助者に行わせる援助について、以下の通り支給額が設定されました。
| 援助の種類 | 支給要件 | 支給額(1回につき) |
|---|---|---|
| 訪問型援助(一般) | 4時間以上の援助等 | 18,000円 |
| 訪問型援助(一般) | 4時間未満の援助等 | 9,000円 |
| 訪問型援助(精神障害者) | 3時間以上の援助等 | 18,000円 |
| 訪問型援助(精神障害者) | 3時間未満の援助等 | 9,000円 |
※1日あたりの合計額は36,000円を上限とします。
【ポイント】
この告示は令和8年4月1日から適用されます。研修費用の助成についても、雇用する労働者に研修を修了させ、6箇月以内に援助を行わせた場合、費用の2分の1が支給される規定が維持・整理されています。

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